北の風が吹くとき

先日、夜中に猛吹雪の日があった。

そんななか、仕事で呼び出しがあり、眠気と戦いながら身支度を整える。

 

外に出ると、叩きつけるように風が吹き、顔に当たる雪はまるで針のようだった。

正直嫌々ながら職場へ向かっていたのだけれど、ふと思った。

こんな過酷な環境は、本州では想像もできないのではないか、と。

 

北海道を「試される大地」と例える言葉がある。

実際に暮らしていると、まさにその通りだと思う。

 

だが、冬になると当たり前のように暴風雪に見舞われる。

なんでわざわざこんな厳しい環境に住んでいるのか訊きたいぐらいだ。

 

でも、きっとこの土地には、ここでしか感じられない何かがあって、

それが自分の心を掴んで離してくれない。

 

自然の迫力だけではない。

そのなかで暮らす人々の営みや、そこから生まれる文化にも宿っているのだろう。

 

北海道の広大な大地や、そこから生まれる風物に触れるたび揺れる自分の心は、

まさしく北の風に靡いている。

旗が靡くのを見て、風が吹いていることを知るように。